失敗の科学 読了後メモ
やらかし反省シリーズ。やらかしに関係する本を手に取ってみたが、「やらかしをしないようにする」ではなく「やらかすのは仕方ない。それを今後に活かすことが大事」のような内容だった。
第1章 失敗のマネジメント
妻が医療事故により亡くなってしまった事例。
ミスの再発防止のための仕組みができておらず「調査嫌い」な医療業界と、第三者機関など再発防止の仕組みができている航空業界を(ふたつの業界に環境要因はあり必ずしも医療業界を責められないとフォローしつつ)比較している。そして「間違いを教えてくれるフィードバックがなければ、訓練や経験を何年積んでも何も向上しない」「フィードバックを得る環境を作るために『ミスの報告を処罰しない』」ことを説いている。
所感
- 環境要因もあるとはいえ、医療業界の閉鎖性には暗い気持ちになった。日本だけじゃないんだな。
- ミスの報告を責めないのは大事。障害票に「(直接の)障害起因者」欄を作るとか、障害件数ゼロを目標にする組織にいたことがあったけど、今はどうしてるかな。
第2章 人はウソを隠すのではなく信じ込む
人は自分の過ちを認めるよりも、事実の解釈を変えてしまう。 犯罪捜査にDNA鑑定が使われるまでは、捜査は人の記憶に頼っており多くの冤罪が生まれた。
所感
- 自分が誤っていると分かったときは素直に認められるようでありたい。そうしているつもりだけど結構難しい
第3章 「単純化の罠」から脱出せよ
瀉血(しゃけつ)療法の事例、刑務所訪問の効果の事例などを挙げ、 人は物事を単純化しがちだし単純化されて理解しやすいものを信じやすい。 しかし物事はそれほど単純では無いことが多い。RCTなど客観的な事実をみることが大事と説く。
所感
第5章 「犯人探し」バイアスとの闘い
「非難したり訴えたり裁判にかけたりすれば、相手は責任感を強く持つようになると思い込んだままでいいのか、ということだ。今のところそれで説明責任が強化されたという証拠はひとつも出ていない」
所感
まったくそのとおり。。。
第6章 究極の成果をもたらすマインドセット
「個人でも組織でも、失敗に真正面から取り組めば成長できるが、逃げれば何も学べない」
所感
まったくそのとおり。。。
終章 失敗と人類の進化
「子どもたちの心に、失敗は恥ずかしいものでも汚らわしいものでもなく、学習の支えになるものだと刻み付けなければならない。」
所感
これは日々言っていきたい。
最後に
ということで、「やらかし」を気をつけはせよ恐れずに生きたいと思ったのだった。